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「今スグじゃなくってもいいんじゃないか?蘭さんなら待ってくれるだろ?」
そう、創さんの言うとおり。
「でも・・・・・」
オレは『オレ自身』に自信がない。
オレよりイイやつなんて山ほどいる。
『結婚』って鎖で蘭さんを自分のモノにしたいと、それしかないと思った。
「知優、無理すんなよ。蘭さんなら大丈夫。お前の気持ちを話してみなさい」
創さんに背中を押され、蘭さんの家へ向かう。
オレは自分の気持ちを話すのが苦手。
何も言わないオレ。
言わないんじゃなく、言えないんだ。
そう欲しいものは、周りがくれた。
オレが言わなくたって、気を回した連中がオレの傍にはいつもいた。
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