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見慣れない箱がテーブルに置いてあった。
水を飲みながら、ソファーに座り箱を手に取った。
メモが挟んであった。
『YOUさんへ
いつもありがとう。
おれいだよ。
美有』
慌てて箱をあける。
オレが気に入って良くつけているブランドのブレスレットだった。
この前、雑誌でみかけて今度買いに行こうと思ってたモノだった。
めちゃくちゃ後悔した。
たかが友達と遊んだぐらいで。
美有の涙。
愛情なんて感じさせないくらい、ただ嫉妬心だけでムリやり強く抱きしめた。
オレがこんなに独占欲が強い男だと知らなかった。
しばらくブレスレットを眺めていたら、美有がリビングに入ってきた。
控えめにした化粧。
ホルダーネックのワンピース。
オレの顔をチラッとみてキッチンに入って行った。
もどかしい空気に後押しされ、美有を追いかけキッチンに入る。
美有の顔に緊張が走った。
オレが持っているブレスレットに表情が緩んだのをみた。
「コレ、ありがとう」
それしか言えなかった。
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