過去  ~YOU~ #2

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困ったように、でも嬉しそうに美有が頷いた。  元々、口数が少ない美有。  オレが切り出すしかない。  「さっきは悪かった。もうしないから。美有がイヤな事は絶対しないから」 美有の顔を恐る恐るみる。  少し驚いたように、でも頷いてくれた。  「YOUさんにとって私ってなんですか?」 思いもよらない質問がかえってきた。  その目には涙が浮かんでいるようにみえる。  「美有は……………」 何て答えたら良いんだろう。  言葉につまる。  すると美有は慌てたように、「やっぱ何でもないです」やっと聞き取れるくらいのか細い声。 そして、オレからの視線を避けるようにの横を通り過ぎようとした。  オレは慌てて美有の腕を掴んだ。  そして引き寄せる。  微かに震えている美有の肩。  抱きしめたまま、今の気持ちを言葉に出した。  「美有はオレの大事な人。誰にも渡したくないし、触らせたくもない。」 素直な気持ちが口から出てきた。  美有はゆっくりオレを見上げる。  美有の目から涙がこぼれ落ちていた。
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