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サチさんの話でやっとメガネや泉さんの傍にいる意味が分かった。
私はホントに世間知らずで何もわかってなかった。
「ありがとうございます。」
素直にサチさんに頭を下げた。
「やめてよ。イヤな話聞かせちゃったのにさ。」
でも私は、「足を引っ張らないようにします。」と頭を下げた。
サチさんは困ったように、
「ホント、やめて。YOUに見られたら殺される。それに美有ちゃんが来てくれたから、YOUが………」
YOUが後ろからサチさんの頭を殴った。
「オレがなんでサチを殺すんだ?」
サチさんはソファーにうずくまる。
「オマエ少しは手加減しろよ。しかも後ろから………卑怯だぞ」
よっぽど痛かったのか涙目のサチさんがいた。
唖然とする私の前にYOUがきた。
思わず顔を背けた。
「美有………オレに言うことは?」
『いやぁ、何もないです。』とは言えない。
私が黙っていることで余計YOUのボルテージが上がってしまった。
横目にサチさんをみるも、苦笑したまま、何も言わない。
「美有……………」
YOUの声が限界を示した。
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