バカンス5  ~美有~

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サチさんの話でやっとメガネや泉さんの傍にいる意味が分かった。  私はホントに世間知らずで何もわかってなかった。  「ありがとうございます。」 素直にサチさんに頭を下げた。  「やめてよ。イヤな話聞かせちゃったのにさ。」 でも私は、「足を引っ張らないようにします。」と頭を下げた。  サチさんは困ったように、  「ホント、やめて。YOUに見られたら殺される。それに美有ちゃんが来てくれたから、YOUが………」 YOUが後ろからサチさんの頭を殴った。  「オレがなんでサチを殺すんだ?」 サチさんはソファーにうずくまる。  「オマエ少しは手加減しろよ。しかも後ろから………卑怯だぞ」 よっぽど痛かったのか涙目のサチさんがいた。  唖然とする私の前にYOUがきた。  思わず顔を背けた。  「美有………オレに言うことは?」 『いやぁ、何もないです。』とは言えない。 私が黙っていることで余計YOUのボルテージが上がってしまった。  横目にサチさんをみるも、苦笑したまま、何も言わない。  「美有……………」 YOUの声が限界を示した。
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