記憶

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-------------------------------------------- 『…ちゃん…ここにいてね。』 優しい優しい声… 『すぐに戻ってくるから…』 『うん』 優しいぬくもりが側を離れていく。 駄目…止めなきゃ… 待って…… 行っちゃ駄目…… 駄目ー! ぬくもりを追いかけ、必死で手を伸ばす。 何度か手が空を切る。 必死で必死で伸ばした腕が何かに捕まえられ、ぬくもりの中に引き寄せられる。 私は、決して離すまいとしがみついた。 よかった… よかった…もう…大丈夫… 『大丈夫…大丈夫だから…』 何度も背を撫でる暖かい手に安心して身を任せた。 「…美香さん…大丈夫だよ…側にいるから…」
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