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「わかりました。じゃあ、お願いします。でも、無理はしないでくださいね。」
「もちろん。」
先ほどまでの気まずさは何処かへ飛ばして、私はあの車を運転できる喜びに心が躍りだしていた。
私の意気揚々とした姿に巧は顔を曇らせた。
「…美香さん…あんまり飛ばさないでくださいね。」
「ええ、たぶんね。」
「…美香さぁん…」
弱った顔で巧が言うが私はかまわずベッドから立ち上がった。
「さ、行くわよ!」
いいのよ、これで…
重たくならないようにとの、巧の気遣いに甘えよう…
まだ、大丈夫…
深入りなんかしていないし…
させない…
私は…重たい人間関係なんて…キライだから…
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