事件の終焉

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「警察とも協力しているが、この事件の黒幕をはっきりさせるまでは、事件は公表しないことになった。もちろん、今回の犯人は、正当に裁かれる。ただ、公にしないというだけだ。」 「…マスコミは大丈夫なんですか?」 巧が山田に質問する。 「ああ。篠原家の力を総動員して抑えています。それに篠原家の人間が病院に出入りしすぎるのもいけないので、誠にはこちらに移ってもらいました。数日でカタをつけるつもりでいますが、その間に暗殺が失敗したという情報が流れないよう規制をかけるんです。ご協力をお願いしたい。」 「…二度とこんなことを起こさないためにも、今が重要なんです。」 篠原さんは、怪我のせいか顔色を悪くしていたが、瞳に力強い決意の色を見せていた。 「…わかりました。」 「速水さんもお願いします。」 「ええ。もちろん協力します。」 山田さんからの念押しに巧も頷いた。 その後、篠原さんには休んでもらって、別室で、昨日彩とはぐれたときのことや、今後の彩や篠原さんとの関わり方を打ち合わせして、ホテルを出た。
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