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「…へぇ…。」
なんだろう…すごく、コイツのこと誤解していたかも…
「運が良かったんです。」
そう言って巧は私の側にコーヒーを置き、側に腰をかけた。
「そうかな…アンタ結構、努力家だよね。小説の参考になればって武術も習ってるし…今、彩を助けに言ってる人たちだって取材で知ったんでしょ。」
「どの作家もやってることです。」
「そう…?」
「山田警備は取材してみて本当に信頼できる人たちだと思います。あ、美香さんもこの前、山田警備の人と会ってますよ。ほら、チンピラに絡まれたときに助けてくれた、ヤクザみたいな一団の。」
「え!?あれ…本物のヤクザかと思ってた。」
「ええ!?…まあ…見えないことも無いですけど…。」
本当に、イロイロと誤解していたようだ。
筋金入りの用に見えたのだが…
でも、あれだけ屈強な人々がいるのなら…
彩を確実に救出してくれるかも…
わずかな希望が感じられた。
しかし、その希望は、数分後にかかって来た電話に無残にも裏切られた。
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