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手を繋ぎ朝日の満ちた駐車場を車に向かって歩く。
手を引いて一歩先を歩く巧の背中が頼もしかった。
暖かなこの手にこの一日で、どんなに助けられたことだろう。
なんか自然と巧を頼ってしまっている自分が変な感じだった。
でも、嫌ではない。
むしろこの感じがすごくリラックスできた。
ああ…
こりゃ…駄目かも…
でも…コイツなんかに?
まあ…それもアリなのか…な…?
巧の後姿を目で追いながら、私は、心の中で白旗をあげていた。
自分の書いた小説のキャラになりきっちゃうような変人で。
普段は、モジモジしてて気弱な男で。
いざというときに頼りがいがある男。
そんな変な男に惚れたら、きっと振り回されるに違いないのに。
面倒な男を好きになってしまいそうだった。
付き合うとか…本当に予想もつかない。
あ…っていうか…
私は、ふいに気がついた。
付き合うとか以前に、もう関係はあるし…プロポーズまでされていたことを…。
彩達のこと、展開速いと思ってたけど…変わんないじゃん。
……
………
…逆にこの展開からの普通のお付き合いって、難しくない!?
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