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3台のハイパワーマシンのエキゾーストノートが夜空に轟く。
3台は路面を蹴って、駆け出した。
「来いよ、来いよ!」
龍は叫びながら最初のコーナーへと突っ込み、RX-7とコズミック-7の2台が続いた。
コーナー立ち上がり。スープラは叫んで加速する。RX-7も加速する。コズミック-7も加速する。
「おお……!」
コーナー立ち上がり加速でコズミック-7に迫られることがなく、3台均等のスペースで加速した。
それからコーナーを3つ抜ければ最長のストレート。
「いけえ!」
龍と貴志はアクセルを床まで踏み込んだ。香澄もアクセルを床まで踏み込んだ。
スープラとRX-7、コズミック-7の絶叫ほとばしり、夜空を揺るがし。3台はヘッドライトの向こうの闇へと加速する。
「おお、おお……!」
龍と貴志はうなった。
コズミック-7は2台を猛追するが、スペースは変わらず。差を縮められない。
チューニングの威力が発揮されたことを、龍と貴志は実感した。
「なかなか」
優は不敵な笑みを浮かべて前の2台を見据えたが、香澄は無言でステアを握る。
3台均等のスペースでストレートを駆け抜け。左コーナーが迫り、3台はコーナーに突っ込んでゆく。
「いける、これはいけるぜ!」
龍と貴志はステアを握る手に力がこもるのを感じながら、手ごたえも感じていた。
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