scene9 triple spirits

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 コズミック-7の助手席に座す優はRX-7のパッシングを見て、感心したようだ。 「貴志は、乗りなれたRX-7だからな」  チューニングをほどこし、パワーアップしたとはいえ、ベースマシンがRX-7であることには変わりはない。それに対して龍は新しいマシン。コツを掴みつつあるとは言え、MR2のように乗りこなせてない。 「くそが!」  コーナー立ち上がりとともに上りになって。龍はアクセルを踏み込みRX-7に迫った。 「うわ」  RX-7のリアタイヤがスライドし、貴志はそのコントロールを強いられる。もともとドリフト傾向の強い走りをしていた貴志だが、パワーアップしたことにより、タイヤのスライド量は増えて、RX-7はなかなかまっすぐ前に走らず、常に斜めを向きっぱなしだった。  結果として、立ち上がり加速はさほどでもなかった。そこをスープラにつけこまれて、差を縮められる。  優は2台の走り、挙動の違いを眺め。それを楽しんでいるようだった。
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