16人が本棚に入れています
本棚に追加
舌打ちしてアクセルをやや抜いてRX-7を後ろに下がらせる。いけると思ったが甘かった。やはり四輪でのキャリアが長い龍は甘くはなかった。
(こらえろ、ここはこらえろ)
コズミック-7のテールが黒い瞳に映し出されて、焦る気持ちが芽生えて無謀な突っ込みをしたくなる。それをどうにか押さえている。
しかし、香澄は、コズミック-7は速く、隙を見せない。少しでも気を抜けばぶっちぎられてしまいそうだ。
「香澄だって人間だ、どっかでミスをするはずだ」
優が聞けば腹を抱えて笑いそうなことを龍はつぶやく。
最初のコメントを投稿しよう!