scene10 last run

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 舌打ちしてアクセルをやや抜いてRX-7を後ろに下がらせる。いけると思ったが甘かった。やはり四輪でのキャリアが長い龍は甘くはなかった。 (こらえろ、ここはこらえろ)  コズミック-7のテールが黒い瞳に映し出されて、焦る気持ちが芽生えて無謀な突っ込みをしたくなる。それをどうにか押さえている。  しかし、香澄は、コズミック-7は速く、隙を見せない。少しでも気を抜けばぶっちぎられてしまいそうだ。 「香澄だって人間だ、どっかでミスをするはずだ」  優が聞けば腹を抱えて笑いそうなことを龍はつぶやく。
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