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3台は夜闇を引き裂くように猛烈に加速して。ストレートをクリアし、左コーナーへと突っ込んでゆき。東側駐車場目指して三国スカイラインを駆け抜けてゆく。
DANGER
無限とも思えるシミュレーションのパターンの中でさっきのようなパッシングはいずれにおいてもその表示がしめされて。AIユニットは外れたドライビングをさせまいと香澄をコントロールする。
「人間とアンドロイド、か……」
優とマリー、プロジェクトのスタッフたちによる最高傑作は、リスクマネジメントの面において無謀な行為を制限するようにもつくられていた。
ワンミスクラッシュのギリギリの攻めの走りなど論外である。
そんな中でプログラムが弾き出したことは――
WAIT TO RUSH OR PUSHING
そんなAIユニットの思案など知らず、貴志と龍はひたすらに愛機を駆けさせる。
「さっきはよくもやってくれたな……」
龍はRX-7のテールを凝視する。
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