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成田の空、今日も飛行機に雲を描きながら飛ぶ。
ーーーーー『寒い』
1月の綺麗な青空にそう呟くのは蒼乃 空アオノソラ。
現役高校二年生、つまり受験まで約1年を切ったのだ。
今日も天パの黒い長い髪を結びもせずに廊下を歩く。
『大学どこ行く?』
『え、私は南大かな』
なんて同級生の声を聞く、
(憂鬱だっつーの)
空は面談室とかかれた教室のドアを叩く、
『入れ、』
『・・・失礼します。』
『相変わらずかったるい顔してんな』
『三上先生こそだるそうっすよ』
『実質だるいしな』
そんなことを言うのは、2-A担任三上 三輝(ミカミミキ)一見女の様な名前だか30何歳かのオッサンだ、
『三輝ちゃん、いつもそう』
『三輝ちゃん言うな、じゃ手っ取り早く聞くが進路、てか、何になるきだ?』
『ユルキャラとか、』
『・・・蒼乃空、デザイン系志望、と』
『違います、成田のユルキャラです。』
『・・・フリーターか』
『失礼しました~』
『おい、蒼乃っ』
ガタンと音を立ててドアを閉める。
(進路か~)
『まっ部活、部活』
そう言った時、また一基飛行機が飛んだのを知らなかった。
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