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『はあ、進路か、ダルい~。』
と、賀織は呟く
『いや~、三分とかからず終わったよ。』
『空先輩、なんて答えたんですか?』
『ユルキャラ』
『『は?』』
『成田のユルキャラ』
『え、あの、え?』
『空、進路だよ?』
二人とも焦りすぎだなと笑ってみる。
『いや、なにゆえ笑顔だ、高二の冬にありえん回答だ。』
『僕も賀織先輩に同意見です』
『だって、マーシャラーって言って通じる?』
『航空写真部の三上先生なら通じるでしょうよ!』
マーシャラー、
航空空母、または空港で着陸してきた飛行機を駐機場(スポット)やハンガーに誘導(マーシャリング)する専門職である。
ちなみにウィキペディア参照。
『そうかなあ』
『ここは成田だそ!通じるわ!』
賀織さん呆れていらっしゃるな・・・
なんてぼーっと思っていた。
『これだから変人わ・・・』
『賀織B組だもんね』
『うっせ、』
そう、賀織はB組と別々なのだ。
ちなみに涼君はAだとか。
『ともかく、私はこれから面談だから面談終ったらそのまま帰る!バイバイ!』
『元気ですね・・・賀織先輩。』
『ね~』
『っと、先輩僕も呼ばれてるので行きますね。』
『ん、またね』
静かにドアが閉まれば、
途端に静かになる。
『はあ~、』
と意味ないため息をついて
ふと、カーテンを開けると窓の下に影が見える。
『猫~?』
そう言って窓を開ける。
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