第1話

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内示が出て第一営業部に移る事になった。 そこでふと思ったのは噂の木崎先輩に会えると言う事。 俺の異動を知った小川から早速電話が来た。 『お前がいくら仕事が出来る奴だとしても木崎さんの一番弟子は俺だからなっ』 第一声にそんな事を言われた。 そんなに凄い人なの? 少なからず興味はある。 木崎知和 きざき……ともかずと、読むのだろうか。 「木崎先輩ってどんな人?」 『かっこ良くてクールな感じ、仕事もさくっとこなすし、体温は低い感じかも』 「……」 なんか似たような事を言われた事があるな。 もしかしたら、自分と似てるタイプなのかも。 でも、それって結構面倒。 3月も半ばを過ぎた頃、顔合わせを兼ねた打ち合わせに時間を作ってくれと、新しい部署の課長から連絡があった。 たまたま時間に余裕があったので、そのまま品川にあるビルへと向かう。 吉田課長が同じ課の人を紹介してくれた。
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