第1話

9/18
前へ
/18ページ
次へ
課長の隣の席の主任の嶋野さんは細いけど身体つきのしっかりしたスポーツマンタイプ。 その隣の席の親元(ちかもと)さんは銀縁眼鏡を掛けたインテリタイプ。 課長の合い向かいにはアシスタントの小池さん(年齢不詳) 親元さんの合い向かいが小川の席らしい。 と、なると小池さんと小川の間が木崎さん? 「木崎は?」 「第三会議室で準備してます」 「じゃあ、そのまま打ち合わせに入ろうか。 羽山と先行ってるわ」 課長が嶋野さんと親元さんに下を指しながら言った。 「羽山煙草吸う?」 「滅多に」 「あ、そ。一応喫煙ルームあるから会議室行く途中案内するわ」 「はい」 課長はヘビースモーカーなのか、胸ポケットの膨らみ方から煙草が入っているのが分かる。 第三会議室の扉を課長がノックし「木崎、ちょっといい?」と声を掛けた。 その時返って来たのは、思いがけない返事だった。
/18ページ

最初のコメントを投稿しよう!

495人が本棚に入れています
本棚に追加