第1話

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ブ-ブ-....ブ-ブ- 深夜1時頃スマホが鳴った。 (....誰?こんな時間に~) 「うー..はい...もしもし~」 ?『もしもし?俺だよ俺』 「ん? オレオレ詐欺...ですか?そんなのには~ふわぁ~引っ掛かりませんよ~」 相手は勿論、オレオレ詐欺の犯人ではなく私の彼氏だ。ネットで出会った遠距離恋愛....いわゆるネッ恋というやつだ。 『うん!対策はバッチリだね!』 「それだけのために電話したの? こっちは...眠いんだよ」 『ごめんごめんwあと違うからね!』 「そしたら...ふわぁ~眠い....なんなの?」 『ふふ♪なんか可愛いな♪』 「っ//う、うるさい! 何もないなら寝るよ!!」 『ダメダメ!! ちょっとさぁ~空見てみて?」 「空?何で?」 『いいから早く!』 「はいはい」と返事をすると彼の『やった♪』と声が聞こえた。カーテンを開けて空を見ると満点の星が現れたのだ。 「な、なんなのこれは!?」 『そっちも見えてるみたいだね~♪なんかね、今日は星がちょー綺麗に見えるんだって~』 「いくらなんでもスゴすぎでしょ!!」 私は感動していた。こんな綺麗な夜空を見ることが無かったからだ。 『スゴいよね~』 「本当に...星がきれ...」 この私の言葉を遮って彼は 『ダメ!その言葉、俺に言わせて!!』 「えっ!?いいけど....」 私は鳩が豆鉄砲を喰らったようであった。 彼『ゴホン....改めまして《星が綺麗ですね》』 その言葉を聞き、彼がにっこりと笑っているのが想像できた。同時に違和感を感じた。 (ですね?..あっ!) 「もしかして...夏目漱石の?」 『おぉ~正解♪でも、乗っかってほしかったわ~』 「はいはい(笑)うーん...これならどう?...それはあなたと見てるからよ」 『おぉ~いいね~』 「ありがとう♪」 『いきなりだけどさ。俺たちって付き合って4年目じゃん』 彼の声のトーンが変わった。真面目な話をするときの低めの声になった。 「うん...早いよね」 『会ったことはあんまりないけどさ』 「う、うん」 さっきまでの楽しい会話が嘘のように私は感じられた。 『俺たち....付き合うのやめない?』
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