物語が始まる頃に

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まだ肌寒い外・・・冷たくなった手を自然とズボンのポケットに入れる。 周りのみんなも手を擦ったり吐息を当ててみたりと寒耐えていた。 友「遅いな~まだ始らんのけ?」 ・・・コイツに静さを求めてはいけないの再確認した。 入学初日から先生達のブラックリストに載っただろうな・・ もしかしてコイツとよく一緒にいる人まで載っているかもしれない みんな気をつけろよー 心の中でこんな事を叫んでい・・た・・? 一番コイツと一緒に居るのって・・・俺!? あーそうか・・ブラックリスト入ったのかなー・・・はは・・ そんな僕の心情はお構いなしに一組が体育館に入って行く。 友「お!やっとかいな」 ・・・本当に黙らないなコイツ 心の中で友也への言葉を浮かべながら前の人に続いて体育館へ入場した。 外に比べて風がない分寒くない体育館には、保護者・教師・来賓と入学生が座る椅子が配置されていた。 1クラスで縦2列を男女に分かれて名簿順に並ぶようだ。 一組が左端に女子、男子の順で座ったから二組もか、なんて考えていた。 当然その流れで三組と四組も座る。 ・・・・・ここで一つやっておく事がある。 友「おぉ・・・幸樹幸樹よ・・」 ・・・・そうコイツを黙らせる事だ・・・ 「・・なんだ?」 ・・これが本当に大変な作業なんだよな・・はぁ・・ 友「なんだかんだでこの高校女子のレベル高くね?」 ・・・さっきも思ってたけどコイツ何も知らないのか・・・ 僕の高校は芸能人が多い。 高校の理事長がタレント事務所となぜか繋がりがあるらしく 何かと都合が良いらしい。 「芸能人が多いらしいからな」 友「はぁ!?芸能人!?初耳d」 (渾身チョップ!!) コイツマジか!?入学式始まってんだぞ!? 友「お前、マジでやm」 (口を両手で塞ぐ) 半分以上の生徒がこっちを見ているだろう。 うん、教師のブラックリスト確定だな。 「お前な?今入学式」 とりあえず状況説明をした。 友「・・・ヴ・・」 状況把握が出来たみたいなので口から両手を離す。 「この話はまた後でな?」 友「ん」 入場してる時でまだ良かった・・校長の話の途中とかだったとしたら・・・ 完全に退場だっただろうな・・・ はぁ・・・(まだ入場中です)
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