物語が始まる頃に

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物語が始まる頃に

少し大きめな制服に袖を通して 初めて朝の道を歩く 友達とふざけながら登るまだ蕾な桜坂 ふと前を見上げたら君が目に入り一瞬体が固まった。 友達の『おい?』の一言で我に返って友達の元へ走る。そのままふざけては、い たがずっと君から目が離せなかった。 ……… 高校に着き友達や周りがクラス表を見てはしゃいでいる間 僕は君を眺めていた。 友達がからかってくるのを軽く交わしていると君の周りが騒がしくなったのが分かった。 多分自分達の組が分かったのだろう。少しの間盛り上がっていたが君達は校内に入っていった。 その後ろ姿を見送ってから僕は急いでクラス表を確認する。 『…は…狭間…幸樹…あ、あった』 四組ある中の僕は二組だ。 僕は友達に先に行くと告げて あの子の後を追って校内へと急いだ。 僕が入学した高校は3棟あり、1合棟は、音楽室、理科室、家庭室などがある特別棟で、2、3号棟に、教室が配置されている。 一年生は二号棟一階と二階にある。1.2組が一階で3.4組が二階。 じゃ、校舎の説明はとりあえずこのくらいにして、 校舎に入った僕は辺りを見回してあの子を捜した。『…いない』 教室って二号棟だよな… 辺りに居ないことを確認した僕は教室がある二号棟に向かった。 僕はまず自分の組に入ってみた。 ここにあの子はいない。二組ではないのかな? 黒板には、出席番号と席順が書いてある紙が貼ってあった。 とりあえず自分の事を確認して席に荷物をおいて自分の友達を待ってみた。 少しすると先に行くと行って置いてきてしまった友達が来て僕は『ごめんwトイレに行きたかったんだ』 なんて、ありきたりな理由を話して友達に謝った。 僕はあの子の事がどうしても気になった。しかし、友達と合流してしまった今…一人で動く為の理由が無くなってしまった… 『あ、ごめん!またトイレに』…流石にこれは選択肢から外そう…入学初日から下痢になったと言うのは今後に差し支えるだろう。 ……簡単に言うと恥ずかしいからいやだ! ん?入学初日…初めて…そうだな、少し幼い考え方だか、 『な?校内探検しねぇ?』 友『はぁー?ええわ、どうせ学校案内あるやろうし』 …コイツなんか無駄なときだけ頭使いやがって… …チッ( -_-)仕方ないなあまり気乗りしないが… 僕は手招きをして友達を近づける
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