家族になりたい

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「絢斗は小さい頃から聞き分けが良くて、兄さんの優斗と比べて本当に手の掛からない子だったの。 だけど自由気ままで甘えっ子だから、長く一緒にいるといろんなところで苦労するかもしれないわ。 この子はそんな子だけど、これからも仲良くしてもらえるかしら?」 恋人である私からの目線とは違う両親からの評価。 私にはまだ、アヤの知らない部分や理解できない部分が沢山ある。 しかし豊川のおじさんたちは、息子であるアヤの成長をこの30年ずっと見守ってきたのだ。 両親から見たアヤは、私の知っている彼ときっと違うのだろう。 「もちろんです!」 豊川夫妻に笑顔を見せ、私はこう続けた。 「私の方こそ、未熟で至らない点が多いかと思いますが・・・。 今後とも絢斗君とお付き合いさせていただければ・・・と思っています。」
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