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「さっき駅まで送ってきた。
ってかさぁ、俺がワガママなのは認めるけど、これから顔を合わせる弟の彼女の前でそんな言い方はないだろ?」
弟の・・・彼女。
彼は既に、私たちの関係を知っている。
という事は・・・。
「はっ・・・、初めまして!
絢斗君とお付き合いさせて頂いている北谷都那ですっ!!」
反射的に私は彼に自己紹介をした。
すると彼は、豊川のおじさんと同じように優しく目を細めて「よろしく」と返す。
「絢斗の兄の豊川優斗です。
それから・・・。」
そう言いかけて彼は、おもむろに自分の背後を振り返った。
優斗さんの後ろにはテーブル間を仕切るパーテーションがある。
その陰にいたのは・・・。
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