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「純・・・。
赤ちゃん・・・生まれたんだ・・・?」
私と純は“幼馴染”だ。
当たり障りのない言葉を選び、彼女の抱く娘の方に視線を向ける。
純も私の配慮に気付いたらしく、ほっとした表情を浮かべにっこりと笑みを浮かべた。
「そう・・・。
ママに、なっちゃった・・・!!」
彼女はゆっくりと私の方に近付き、腕に抱いていた娘の顔を私に見せてくれる。
まだ生後2か月程だろう。
小さく目鼻立ちのはっきりした彼女の顔は、彼女を抱く純の顔にそっくりだった。
「うわぁ・・・!!
すごく美人な赤ちゃんだね・・・?
ねぇ・・・、アヤも見てよ!」
そう言って私は、すぐ隣に座っていたアヤの肩を叩いた。
さっきからずっと黙っていたアヤは、ゆっくりと純の腕の中に視線を向ける。
そして可愛い彼女の姿を見た瞬間、彼の口元が思わず緩んだ。
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