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「都那ちゃん、いらっしゃい。」
ロビーにいた私たちを出迎えてくれたのは、アヤのお父さんである豊川のおじさんだった。
その後ろには、和服姿の綺麗な女の人が立っている。
「親父と・・・母さんだ。」
アヤは私に改めて両親を紹介してくれた。
そして・・・。
「こいつが俺の彼女。
・・・って言っても、父さんも母さんも都那の事は知ってるよな?」
アヤの言葉に彼の両親はニッコリと微笑み、「もちろん」というように頷いていた。
「都那ちゃん、本当に綺麗になって・・・。
おばちゃんの事、覚えていてくれたのかしら?」
アヤのお母さんは私に近付き、何かに気付いて「あら」と零す。
そしてゆっくりと、私の頬に優しく手を差し伸べた。
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