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「まぁ・・・、こんな所で立ち話もなんだから。
レストランに場所を移そう。
多分そろそろ優斗たちも来る頃だから。」
豊川のおじさんの口から出た“優斗”という名前。
たしかそれは、アヤのお兄さんの名前だ・・・。
以前純から聞いたその名前を思い出す。
かつて彼女がアヤと二股を掛けていた相手・・・。
そして優斗さんの妻である純も、きっとこの場に一緒に来るのだろう。
豊川苑には、旅館という営業形態では珍しく小さなレストランが併設されていた。
このレストランは、町民の憩いの場になるようにと豊川のおじさんの代に作ったものだ。
そして名物の“雪濠うどん”も、このレストランで常時提供されている。
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