家族になりたい

9/34
前へ
/34ページ
次へ
「ところで、都那ちゃん。」 改まって豊川のおじさんが私の名前を呼ぶ。 彼はニッコリと笑みを浮かべ、私に向かいこう言ったのだ。 「少し前から絢斗がお家に居候させてもらってるようだけど。 ご迷惑じゃないのかな?」 この言葉の真意は一体どういうものなのだろう。 アヤが家にいて迷惑に思っている事なんて、私の中には1つもない。 むしろ彼がいてくれているお陰で、私は寂しさを感じず日々楽しく暮らせているのだから。 「いえ・・・、何も・・・。」 そう私が答えると、豊川夫妻は嬉しそうに顔を見合わせる。 アヤのお母さんは、続けて私にこんな話をしてくれた。
/34ページ

最初のコメントを投稿しよう!

22人が本棚に入れています
本棚に追加