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この町で今まで私が過ごしてきた時間が走馬灯のように脳裏を駆け巡っていく。
幼い頃の記憶が少しずつ消え去っていき、私は少しずつ大人の女へと成長していった。
祖父母が亡くなり、母の実家はもうないのに・・・。
私はこの町で拓也と新しい生活を始めるはずだった。
だけど・・・。
子どもができず拓也との擦れ違いも修復できないまま、私は彼と離婚する事になった。
幸い家と仕事はそのままで、苗字が元に戻った事以外さほど変わった事はなかったけど・・・。
それでも、1人ぼっちになった孤独感は本当に耐え難いものだった。
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