―其ノ弐― #2

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 それらを指摘するより前に、ドアは閉じられ鍵をかけられてしまった。芦長は「もう寝るなよ」と念を押してから、元の場所へと戻っていく。  大介は一人、玄関に背を預けあの光景を思い返してみる。畳から突き出した鋭利で巨大な無数の棘。貫かれている節沢は、まず助からないであろうほどの致命傷を負っていた。  無意識のうちに眠ってしまっていたのだろうか。夢にしてはリアルに感じた。しかし、物的証拠がない以上やはり夢なのだろうという結論で落ち着いた。  見張りの成果なのかはわからないが、結局その夜にフェイルが現れることはなかった。
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