Network.01 帝都を守りし9つの光

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「もしもし……。えっ、マジで?うわ~、ヤバヤバじゃん……。それで?……分かった。俺がそっちに向かって話し通すから……。」 雅和はそう言うと電話を切った。 「憐、ごめん。仕事!!!!」 「うん、いってらっしゃい。」 「詳しくは夕方な!!」 「分かった。僕はみんなに伝えておくよ。」 「サンキュー!!」 雅和はお礼を言うと廊下へと向かっていった。憐は指令室に戻ると騒がしいことに気付いた。状況を確認すると近くに居た指令員からあることを頼まれた。 「分かった。それは僕がやる。それと……。」 憐は電話番号の書かれた紙を渡した。 「そこにかけて状況を確認して。」 「どういうことですか?」 「さっき僕に会いに来ていた人、警察官なんだよね。それも刑事で、さっきそれ絡みの電話があったみたいだからさ。」 「分かりました。」 指令員が返事をすると憐は社用携帯を取り出し、電話をかけ始めた。 同時刻、飯田橋駅 飯田橋駅駅員の神楽蒼(かぐら あお)の社用携帯に電話が入った。 「はい、神楽です。」 『蒼、僕だよ。』 「どうしたの、憐。」 『今、事務室?』 「そうだけど……。まさかまた……。」 『そんな感じかな。』 「えぇー。」 蒼は嫌そうな声を出すと手元に紙とペンを出した。 「それで俺はどうすればいいの?」 『多分、雅和からメールが来ると思うからそれに従って。』 「分かった。」 蒼はメモを取り終えると憐の名前を呼んだ。 『うん、どうしたの?』 「何を悩んでいるのか知らないけどさ。大丈夫だよ。もし今日が『始まりの日』だとしても俺らがいる。」 『っ!!!!どうしてそれを……。』 「うーん、なんとなくかな?」 蒼は笑いながら言うと「呼ばれたから行くね」と言って電話を切った。蒼が上司から話を聞き終えると社用携帯にメールが入った。蒼はそれを確認するとホームへと向かった。 東西線1番線ホームで待っていると雅和がやって来た。 「蒼、本当にごめん!!!!」 「謝ることじゃないだろ。ホームに降りたのは最悪だけど。」 「だよな、だよなー。」 「そっちに入った情報は?」 「メールにも書いた通り犯人が神楽坂駅のホームから線路に降りて逃走。飯田橋方面に向かっている。」 「そのまま逃げたとしたら、もうここには居ないと思うけど?」 「いや、まだ居るみたいなんだよ。」 「えぇー。」 蒼が不満そうな声で言うと雅和は「そうだよな」と頷いた。 「でもこの作戦なら大丈夫!」 「本当に?」 「あぁ!そのためにホームから乗客を避難させたんだから!」 「それで俺は?」 「民間協力者!」 雅和が元気よく言うと蒼は小さなため息を吐いた。 「あーおー、元気出せよー。今度、お詫びに浦安に行くからさ?」 「それお詫びじゃなくて遊びに行きたいだけだよね?」 「そーとも言うな!!」 雅和が笑うと人の気配がした。
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