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代々木上原駅地上では黒い怪物が暴れていた。
「憐、あれって……。」
「あれがフィーべだよ。」
「憐と雅和が今まで戦っていた相手……。」
小羽が言うと憐と雅和は頷いた。
「雅和、午前中に見せてくれた書類。」
「正体はフィーべで間違っていなかったようだな。」
「そうね。」
憐が言うと伊吹は憐の肩を叩いた。
「周辺の避難は完了済みだよ。」
「分かった。」
憐が頷くと誰かの足音が聞こえた。憐はそれに気付くとニコリと笑った。
「久しぶりだね。こんなに早く再会するとは思わなかったよ。」
「…………」
「何か言ったらどうなの、ディタニア!!!!」
憐が言うとフィーべの中から漆黒の服を着た男性らしきモノが現れた。
「久しぶりだな、京橋憐。」
「えぇ。」
「その後ろにいるのがお前らが2年で用意した戦力か。」
「戦力とは捉えていないわ。」
「ほぉー、人間が言う『仲間』というものか。面白い。」
ディタニアはそう言うと9人にお辞儀をした。
「初めまして。俺の名はディタニア。暗黒皇帝エンゲラスの幹部の1人だ。」
「エンゲラス……?」
「あぁ。俺らはある目的を達成するためにこの世界に現れた。それは……。」
ディタニアはそう言うとニヤリと笑った。
「我らのボス、デスモナイト様を復活させることだ!!!!そしてこの世界のどこかにデスモナイト様は眠っている!!!!」
「っ!!!!」
「感謝しているぞ、京橋憐。お前のおかげでソウルサークルが目の前に9つある。それを手にすればデスモナイト様を復活させることができる!!!!」
ディタニアは笑いながら言うと9人を見た。
「さぁ、どうする?」
「そんなこと聞かないで欲しいな。」
「なるほど。渡す気は無いということか。」
「当たり前でしょ!!!!」
憐が言うとディタニアは舌打ちをした。
「ならばあの時以上に苦しめ!!!!フィーべ、アイツらを倒せ!!!!」
ディタニアが言うとフィーべは憐達に向かってきた。
「にゃー!!!!フィーべが来たー!!!!」
「雅和、なんで喜んでいるの?」
「始まりにふさわしいからだ!これはヒーローものでいう王道パターンだ!!!!」
「なるほど……。」
憐は納得すると7人を見た。
「みんな、行くよ。」
「はい!!!!」
7人が返事をすると憐達は1枚のカードを出した。それを、左手首につけているブレスレットに上から下へスキャンした。
「メトロチェンジ!!」
光が9人を包むと9人の服装が変わった。
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