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いつも一人でやって来る林洋子はこの喫茶店の常連客の一人である。洋子はこの店の淡々とした雰囲気と窓から眺める景色が好きで3日に一度は店に顔を出していた。が、このところ洋子の姿が見えない。「林さん最近お見えにならないわね」店主は真美ちゃんにそれとなく話しかけた。真美ちゃんは「そうですね」とだけ応えた。そんなに広くない喫茶店の常連客は覚えるとはなく少しずつ名前を覚えていった。毎日午後三時頃に顔をだしていた老夫婦はいつの日にかご主人だけが一人で来るようになっていた。ある老夫婦は婦人だけが一人で来るようになっていた。時は静かに刻々と流れていった。
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