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この時刻になって、やっと終わりが見えてきたかに思っていた洗濯は、突然先の見えないものへと変わっていた。
このまま眠らずに働けということか。
そう考えると、いつ変えてくれるとも分からぬ持ち場の為にこうまで頑張って、体力が保つのだろうかと不安になった。
或いは、永遠に敷布洗いということも考えられる。
こんなことは思いたくなかったが、中所長の屋敷の方がマシだったかもしれないという考えも一瞬浮かんだ。
***
汚れた敷布は、その都度、部屋付きが洗い場まで運んできた。
部屋付きは誰も都季に話しかけようとはせず、陰で都季の話題にふれた。
何故なら、敷布洗いの下女は都季を含めて三人となるのが本来の形であった。
この日は何故か、「新入りに一人で洗濯をさせなさい」という指示が下人の責任者より出され、他二人には別の仕事が与えられていたのである。かような指示は初であった。
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