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放送部室のドアを開けると、
更科くんの姿があった。
田辺くんの後に続いて
部屋に入ったわたしの
顔を見て、目を丸くする。
「あれ。
どうしちゃったの、萌。
目、真っ赤」
「いーから、聞くなって」
田辺くんが忌々しそうに言うと、
更科くんはからかうように、
「あーらら。田辺先輩、
いーけないんだっ」
「うるせー」
「萌先輩、
田辺先輩に苛められた?」
「なわけないだろ。
……椎名。
とりあえず、座って」
田辺くんが椅子を引いてくれて、
わたしの背中を支えるように促す。
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