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時間が経ってみると、 …自分の見たものが 本当にヒップバッグだったのか、 自信が少しずつ 揺らぎ始めていくのを 感じる。 でも、もし。 あれが本当にヒロシくんの 物だったとしたら。 そこから導き出される答えは、 わたしには抱えきれないほど 恐ろしいものだった。 考え始めると、他にも、 その疑いを裏付けるような 事実が思い出される。 体育教師である 小林先生は確か、 ――柔道の有段者だった。
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