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「ならば残るは八村宗太郎のみ。あの優男、顔だけの軟弱野郎だ。とっ捕まえるのは簡単だぜ」
これはナンバースリーの意見。これに対して意義を唱えたのは、ナンバーエイト。
「ラーメン食いてぇ」
ではなく、ナンバーフォー。
「いや、三途川友希はこれまで何度も八村宗太郎を見捨てている。毎日一緒に行動してはいるものの、友情は然程厚くはないかと」
「じゃあ他には誰がいるってんだよ?」
「……いるぞ。一人、完璧な逸材が」
立ち上がったナンバーワンは、ホワイトボードにその逸材の名を書き上げた。
「異論がある者は挙手しろ」
手を上げる者はいなかった。それほどにナンバーワンのチョイスは的確だったと言える。
「では、放課後になり次第実行に移す。首を洗って待っていろ三途川友希! ふははっ! ふはははははは!」
高らかに響くナンバーワンの笑い声。その間にナンバーエイトは部室から出て、食堂へラーメンを食べに向かっていた。
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