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尚 唯斗。
2年D組学級委員長
芸能界にいてもおかしくない
整った顔立ちで
女子から何かと支持を集めている
スポーツできて、イケメンで、性格もわりといい。
そんな人と、私が話すようになったのは、去年の夏。
「あっ、水瀬ちゃん!」
成績だけは、意外にいい私は
当時、教師に好かれていた。
「どうしたんですか?田口先生」
「あのね、A組の尚君に勉強教えてほしいの!いいかな?」
《めんどくせぇー》
「もちろんです。いいですよ!」
作り笑いで誤魔化したが
後々、後悔した。
でも、意外にも意気投合し
仲良くなった私たち。
だから、女子には目を付けられ
更には、呼び出されたが
小さい頃から習っている空手の
おかげで助かった。
それがきっかけで、女子から距離
を置かれたが元々、友達は飛鳥だけだったから
特に何もなかった。
親友の飛鳥。
飛鳥 乃李は、小学校から一緒で
男ハンターと呼ばれている。
小3から彼氏がいないことが
ない飛鳥。
それに引き換え口数が、少ない私
は、年齢=彼氏いない歴。
でも、中2の春から私の中で何かが
変わった。
彼が、松崎林夜がいたから。
あの日、林くんが
「待ってて」
と言った。
過ぎて行く電車から彼が見えた。
彼は、「スキだ」と言っていた。
その言葉を信じて
今日もまた、
あの日の桜の写真を眺めている。
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