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黒い影がハチに対して言葉を発する。
『貴様、何者だ』
ハチは言葉を返すことなくじっと黒い影を見つめたままでいる。すると再び黒い影が言葉を発した。
『どうやら貴様はこの俺が見えているようだな。だとすると貴様が時雨を倒した男か。ふっ、ならばちょうどいい。この闇鬼の摩那斯(まなし)が起こす水撃(すいげき)で亡き者にしてくれるわー!!』
すると闇鬼の摩那斯(まなし)の下にある大川の水が柱のようになり空高く舞い上がった。そして突然、水柱の先端が方向を変えハチに向かって襲い掛かって来た。それに気づいたハチがその場を離れ元来た道を逃げる。だが、その水柱はまるで龍のようにハチを追いかけ一気に襲い掛かった。
「うあぁぁー」
凄まじい水圧がハチの背中へ襲い掛かる。ハチは悲鳴とともに大川の河原に転がり落ちた。
ハチをいとも簡単に片付けた闇鬼の摩那斯(まなし)が言い放つ。
『ふっ、他愛もない』
そういうとすっと姿を消し鉄砲水も治まった。
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