第二章 闇鬼との遭遇

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黒い影がハチに対して言葉を発する。 『貴様、何者だ』 ハチは言葉を返すことなくじっと黒い影を見つめたままでいる。すると再び黒い影が言葉を発した。 『どうやら貴様はこの俺が見えているようだな。だとすると貴様が時雨を倒した男か。ふっ、ならばちょうどいい。この闇鬼の摩那斯(まなし)が起こす水撃(すいげき)で亡き者にしてくれるわー!!』 すると闇鬼の摩那斯(まなし)の下にある大川の水が柱のようになり空高く舞い上がった。そして突然、水柱の先端が方向を変えハチに向かって襲い掛かって来た。それに気づいたハチがその場を離れ元来た道を逃げる。だが、その水柱はまるで龍のようにハチを追いかけ一気に襲い掛かった。 「うあぁぁー」 凄まじい水圧がハチの背中へ襲い掛かる。ハチは悲鳴とともに大川の河原に転がり落ちた。 ハチをいとも簡単に片付けた闇鬼の摩那斯(まなし)が言い放つ。 『ふっ、他愛もない』 そういうとすっと姿を消し鉄砲水も治まった。
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