第四章 夢の中で・・・

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 小見の夢の中 『闇鬼の時雨』との戦い終盤  『とうとう体から出る血さえもなくなったか。ならば、一気に留めを差してやる。死ねー』 時雨の言葉と同時に大量の雹が小見に襲い掛かった。だが小見はそれを待っていたかのように左旋回を始め雄叫びを上げる。 「おおぉぉぉー」 小見の凄まじい旋回により周囲を取り囲んでいた濃霧が一瞬にして晴れていく。さらに霧が晴れることで雹を捉える事ができ旋回の勢いも重なり小見の体から熱い血しぶきとなって一気に噴き出した。襲い掛かって来た大量の雹が小見の血しぶきによって一瞬にして溶けて消えていく。そして小見は闇鬼を封印すべく覇気道術を放つ。 「時の流れに集いし十二支よ。我が唱える天干に力を借りて抗遁(こうとん)し彼の者を元あった姿へ返し給え。癸(き)・壬(じん)・辛(しん)・庚(こう)・己(き)・戊(ぼ)・丁(てい)・丙(へい)・乙(おつ)・甲(こう)」 小見の体の周りから光輪が発せられ、その輝きが徐々に強まり光の塊となった。 「封(ほう)!!」
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