第一章 怪しい浪人

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 数日後 午の刻(昼12時) 飯処「駒屋」  昼時、飯処「駒屋」は書入れ時を迎えており、店内はお客からの注文の声が溢れ活気に満ちていた。 「お駒ちゃんこっち定食二つね」 「お駒さんこっちも定食」 「はーい」 あっという間に時間は過ぎ気が付くと未の刻になろうとしていた。さすがに店も落ち着きを取り戻し客足も途絶えた頃、源治が店にやって来た。 「あら、いらっしゃい源治親分」 「おう、どうだ小見の様子は」 源治は小見の様子を尋ねたがお駒は黙って首を横に振った。 「そうか・・・ちょっと邪魔するぜ」 お駒の店は、平屋ではあるが店舗兼住居になっており店の奥にお駒が住む部屋がある。小見はその部屋に居て今も目覚めずにいた。源治は小見の様子を伺うため店舗の奥にある部屋に消えていった。
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