夏の夜

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「お…お前、あの女性をこ、殺し……!?」 「殺してねぇよ。ただの貧血。 俺が血を吸いすぎたからな。」 ほっと胸を撫で下ろす。 「よ、良かったぁ……。」 「お前さ、人の心配してる場合か? 状況わかってんの?」 あ……。 そうか、選択肢を迫られてたんだっけ。 でもまぁ、もとから答えは決まってる! 「俺のおやつ渡すくらいなら血を吸われた方がましだ!」 キッと男を睨みながら言う。我ながら良くやったと思う。 男も目を見開きキョトンとしている。
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