夏の夜

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………………………………。 な、何だよこの沈黙は。 俺変なこと言ったか……? 不安になった俺はチラッと男の様子を伺う。 「お前、面白いな。 普通の奴なら怯えた顔して直ぐに甘いもの寄越すはずなんだが。」 クククッと笑う吸血鬼。 俺は甘いものLOVEなんだよ。悪いかこのやろー。 「あー………。久しぶりにこんなに笑った。 気に入ったよお前の事。俺は暁 紫音(あかつき しおん) お前名前は?」 「…………榊原 優。」 本当は教えたくなかったけど、なぜか勝手に口が答えていた。 「榊原 優か。 ……………………優。」 「……んだよ。」 てか、いきなり呼び捨てかよ。 とか思っていたら、吸血鬼……暁の顔が耳の横にあってビクッとした。
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