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「生徒会長が最後に言った言葉に威圧感を感じたのは俺だけか?」
「………いいや、クラスの男子全員感じてるよ。」
生徒会長の言ってることは正しいと思う。
今まで襲ったのが偶然女性ばっかりだったってこともありえる。
「あ! そうだ優。今回のこの事件についてのある噂が流れてるの知ってる?」
「ある噂? ……何それ聞きたい。」
俺は噂話を聞くのが好き。それを知ってる啓介がニヤニヤしながら聞いてくる。
「実はなぁ、今回の事件の犯人は“吸血鬼なんじゃないのか” って話があるんだ!」
「……………………は?今なんて?」
少しの沈黙のあと俺はおもわず聞き返す。
「だから、“吸血鬼”が犯人なんじゃないかって話。」
「吸血鬼…………?」
「そう!犯行時間は夜遅くだし、病院に運ばれた人は貧血の女性が多かったらしい! これはもう吸血鬼じゃね!?」
啓介が目をキラキラと光らせながら力説する。
吸血鬼か…………。
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