夏の夜

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それと2つ目、女性の顔色が悪いこと。 俺が何より驚愕したことは、女性よりも男性の方だ。 月明かりの逆光で見えにくいけど、俺は確かにこの目で見た。 ペロリと下唇を舐める唇には、血らしき赤色の液体。 歯にはライオンのような鋭い牙が。 「…………嘘だろ?まじで居んのか…?」 思わず俺の口からポロッと言葉がもれる。 俺の勝手な推理によって出た答え。 あの男は “吸血鬼” なんじゃないか?
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