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「みちびきや、心配しなくても大丈夫じゃ」
「あ、“ふねじいさん”……」
ふねじいさんは、昔は一流の船だったが、今は引退して余生を送っている。私が素直になれる、数少ない人物だ。
「すなおの奴は、優秀な船じゃ……必ず帰ってくる」
「そうは言っても心配だよ……すなおの奴、結構抜けてるし」
そう、すなおは名前の通り素直で、実直な奴なのだが……変に抜けている。だからどうにも心配で、何時もの高台から船着き場まで来てしまった訳だが……。
「……愛、じゃな」
「ちっ、違うよ!? ししっ、仕事の一環! すなおが帰ってこなかったら、私のせいになるでしょ!?」
「ほっほっほっ!」
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