素直な船の、すなおくん

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 僕は“すなお”、船の仕事をしている。船ってのは海に出て、海の幸を分けて貰うんだ。 「みちびきちゃん、何時もの高台に居ないから心配しちゃったよ……」  時間に遅れちゃったのは、真っ先にみちびきちゃんのいる高台に行ってたからなんだけど……言ったら怒られそうだから、これは秘密。 「遅くなってごめんねー、みちびきちゃん」  船着き場に辿り着いた僕は、謝罪と共にみちびきちゃんを眺める。真っ白で、背が高くてカッコいいけど、凄く可愛い。見ていて笑顔になるし、疲れも吹き飛んじゃう。そして、何だかんだで僕を待っていてくれる……優しいみちびきちゃんが、僕は大好きだ。 「何をニヤニヤしてんのよ、気持ち悪い! 余計な心配させないでよ、すなおの馬鹿! すなおなんか沈没しちゃえば良いんだわ!」 だが、残念ながら僕は彼女に嫌われている……とほほ。
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