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***** 「おつかれ、萌」 少し困ったような顔をして、 更科くんがわたしの頭を くしゃくしゃっと撫でる。 「…おつかれさま…」 ぼさぼさにされた髪を 直す気力もなく、わたしは ブースから重い足取りで出た。 他の部員たちも、 今のわたしの放送での 数々の失敗を耳にし、 気を使っているようだった。 「おつかれさまでーす」 月子ちゃんが足取り軽く、 わたしを追い越して行く。 「春山先生っ」 月子ちゃんは、トトト、と 先生の元に走り寄った。 「今日の放送、どうでした?」 「…まあ、…良くはなかったね」 先生の声に、わたしは顔を上げた。 少し硬い表情をした先生が、 わたしを見つめている。
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