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誰得でもない話。それなのに真っ先に反応したヒトがいた。
『一昨日』と言う言葉にピクっと眉を上げ反応した柴崎 圭は直ぐ様私に『どういう事？』と私に大層お怒り混じりの視線を向ける。
ヒッ！ 怖っ！
そもそもなんで、圭ちゃんが私に怒ってくるのかが、よくわからないんだけど……
でも、それもこれもみんな、あのお喋り野郎のせいだ！
絶対そうだ！
チッ！呪ってやる！
舌打ちした私は凶々しい視線を笹島さんに向けた後、すぐさま皆の顔を見渡して
「約束は……そ、そうかもしれませんが、そのっ、あ、熱いとかそういうワケでは！」
と吃りながら力説するように弁解したのだが、最後は尻すぼみの
「ないです……」
と消え入るような小さな声になってしまった。
そして私は……恐る恐る横目でチラリと圭ちゃんを見る。
ヒッ！ やっぱり怒ってらっしゃるぅぅう！
恐怖のあまり、慌てて圭ちゃんから眼を逸らす。
一体、な、なんで、そんなに怒ってるのよっ？！
あんなにも不機嫌で怒っている圭ちゃんを見た事がない上に、圭ちゃんが怒っている理由。
やっぱり、全くわからないよ！！
頭の中が完全にパニック状態になっている私に川田さんは
「まぁ、野々村さんは野島さんと本当に仲がよろしいのね」
そう言ってキラキラした瞳を私に向けて、嬉しそうに微笑んだ。
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