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川田さんとは真逆に柴崎 圭の顔──さっきよりも更に恐ろしい形相になっていた。 それも殺気立った顔で、刺し殺すのじゃないかって思うぐらいの視線で野島さんを睨みつけていた。 野島さんはそんな柴崎 圭の視線を避ける事なく 「柴崎さん、どうかしましたか?」 まるで嘲るような笑みを浮かべて言った。 え? これって……もしかして、野島さん。 ……煽ってる? 明らかに一触即発という状況に、周りも察知してシーンと静まり返ってしまった。 ここだけ氷河期が来たのかも……と思わせるぐらいの静まり返った極寒の空気感。 恐れ慄く私はブルっと身体を震わせた。 そんな私に気づいたのか、柴崎 圭はチラッと横目で私を見た。 すると、さっきまでの恐ろしいまでの殺気も形相も、すっと突然に消えた。 ……え? 驚く私に柴崎 圭は何も無かったかのような人当たりの良い笑み、いや……見事な営業スマイルを浮かべ始めたのだ。 「野島さんと野々村さんのお二人は、とてもチームワークが良いようですね。 このお二人ならば、さぞかし素晴らしいデザインが出来るでしょうね。 期待して楽しみにしていますよ」 そう言った後、柴崎 圭は見事な笑みから、また表情を切り替えた。 今度は笑みを消して……彼は完全にビジネスモードになっていた。
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