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「野島さんは花菜を病院に連れて行こうと言ったのだけど……誰がどう見ても花菜は爆睡しているという感じだったのよね」
「……」
「だから病院には行かないで、野島さん達が花菜を家まで送ってくれたの」
「……」
一連の説明を聞いて、私は言葉を失った。
倒れたのではなく、ただ爆睡で……
それどころか爆睡して眠りこけてしまった間抜けな姿を、私は野島さん達に晒してしまったってこと?
「え?ええぇぇぇぇぇぇぇ!!!」
ムンクの叫びのような顔で、Oh!No!と叫んだ。
だって、だって、それってかなり……
ちょっ、ちょっ、ちょーマズいでしょっ!
マズすぎるけど、それだけじゃない!!
ちょっと待って! ど、どうやって私をここまで運んだのよ!
第一私の部屋、ここは二階だよ?
勢いよく千沙の方を向いた私は
「ちょっ、ま、まさか? 野島さんと笹島さんで私を抱えたの?!」
千沙の方に身を乗り出すと、悲壮感溢れる顔で聞いた。
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