残る味。

キャラメル味のポップコーン

それなのに私は、キャラメル味のポップコーンを受け取ると、機械のよう口規則的なスピードでへと運ぶらしい。

それは映画の最初から最後まで、個数を数えたかのように同じペースで、最後の一つを咀嚼し終えると、映画自体も終わりを告げるという、神がかりなペースらしい。

らしい、というのは、雅也がそう言っているだけで、私は一度として意識して行ったことはないから。

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